色彩と脳の不思議

人間や脳、そして意識の正体を知る上で、重要な事柄があります。

それは色です。

ただ波長が違うだけの電波の可視光を、色の違いとして投影する脳の機能。
電波である可視光には、どう考えても色を作り出すような要素はなく、それは波の大きさの違いでしかありませんし、それが粒子だったとしても、その粒子の種類が変わるわけでもありません。

つまり、ただ波長が違うだけの電波を受信した網膜の信号から、脳が勝手に色という認識を作り出し、世界を鮮やかに見せているということになります。

実際の可視光は波長の違いですから、色の違いというよりは、色の濃さの違いで表すことが適当であり、それは例えば灰色のグラデーションなど、単一の色で表すことが適当です。
しかし脳は、単一の色のグラデーションではなく、波長の違いを色の違いとして演出します。すると光の屈折率の違いから、虹のような現象が現れます。
虹は単色のグラデーションではなく、その並びがばらばらであるように見えます。
実際はきれいに波長通りに並んでいるのです。

人間以外の多くの生物の場合、世界はモノクロに近いように見えていて、色を識別できなかったり、識別できる色が少ないと言われています。
これは表現が適当ではありません。
動物が色を識別できないのではなく、色などもともと存在せずに、モノクロの世界こそが真実の世界に近いものと思われます。
つまり、人間以外の動物のほうが、物質の本質に近いものを見ているということになります。

ただの電波の波の大きさが、違った色に見える仕組みは、人間の目が捉えることができる波長が限られており、それぞれの波長に対応した細胞の種類が違うからです。

人間には4種類の視細胞があり、そのうち3つの視細胞の反応の組み合わせにより、色が脳内に投影される仕組みになっています。

420ナノメートル近辺の波長を吸収する視細胞は、脳内でその反応を青色に変換します。
534ナノメートル近辺の波長を吸収する視細胞は緑色。
564ナノメートル近辺の波長を吸収する視細胞は赤色。

この3つの組み合わせで、脳内に様々な色が作り上げられることになります。

実際の光には色という要素はありません。それはただのわずかな波長の違いです。
光と電波は同じものです。それらは波長の違いで作用する物質が変わります。

光や電波に色の要素がないということは、それを反射する物質にも色の要素がないということです。

例えば緑色の葉っぱなどは、534ナノメートル近辺の電磁波を反射しやすい、もしくはそれ以外の電磁波を吸収しやすい構造の物質ということです。
赤い血などは、564ナノメートル近辺の電磁波を反射しやすい、もしくはそれ以外の電磁波を吸収しやすい構造の物質です。

このように、色という要素がない物質の世界の中で、人間などの動物の脳内にのみ突然、色という要素が現れます。

色というものは、しっかりと現実の波長を識別していますが、波長の違いを色分けして認識する特殊な能力です。
しかも色自体は脳内で作られているものです。

偶然にしては、あまりにも色合いが合い過ぎていると感じるのは主観になりますが、やはり外部の力というものを感じざるを得ません。

特に人間の脳がいかに異様なものであるかということに留意しなくてはなりません。

これが偶然出来上がったのです。

人によって見えている世界は違うかもしれませんが、これが本質に近づくための材料になります。
意識とは幻影に近いものであるということです。


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